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職員が「私の患者」にこだわるようになっていませんか?

特定の患者に思い入れを持ちすぎる職員はいませんか?担当患者制は業務を円滑に行うために必要かもしれませんが、在宅クリニックは365日24時間体制で患者の問い合わせに答える必要があり、個人の力だけでは必要なサービスを届けることができません。属人化を未然に防ぐようなしくみが必要です。

以下、書き起こしです。

こんにちは。

今日は在宅クリニックの事務系の職員さんの自己肯定感と、患者情報の属人化の防止のバランスということをお話をしたいと思います。

事務系の職員さん、相談員とか普通の医療事務とかそういった人たちを在宅クリニックの事務系の職員として雇っていると思いますけれども、ひと括りに事務職員さんと言っても、その人の見出す仕事のやりがいはかなり多様性があります。当然のことです。

これはどれがいい、どれが悪いとかじゃなくて、生活のお金のために働いてる人もいれば、人と交わることが好きでコミュニケーションをとる、おしゃべりをすることが好きでやってる人もいれば、クリニックでの仕事をやることで、仕事という単純作業をやることでクリエイティビティが頭の中で発揮できるから、お昼の収入が十分にあるんだけどやってるって人もいますし、人が働くモチベーションというのは様々なわけです。

在宅のクリニックにおいて、特に気をつけた方がいいだろうと思うことが最近ありましたのでお話をしたいと思います。

それは対人業務なんです。

基本的にその患者さんのリクルートと言うか、ケアマネさんとか施設からの紹介を受ける営業です。

そのクリニックにおいて営業職に当たる人の中で、対人業務が得意で実際に好きであるという人、コミュニケーションをとることが好きである、人から頼られることが好きであるという人が、そういった仕事に就いた場合に、施設さんとからその方が営業で患者さんを取ってくるわけです。

例えば10人、Aという施設から患者さんを取ってきました、ということになった時に、その施設さんから、お宅のクリニックに連絡を取るときは必ずあなた、その営業やってる事務の人、あなたが窓口になってもらえますか。看護師さんとか先生とかに電話するの怖いから、あなたが窓口になってもらえますか、とか。さらに、事務職員さんの中でもCさんじゃなくて、あなたBさんが私たちとの窓口になってもらえますか、24時間365日・・・というような要望を出されることがあるんです。

それは本気でその施設さんがそう言ってるのかはわからないし、お世辞かもしれないということもあります。

但し、そのBさんという事務職員さんは、労働者ですので土日とか夜間帯はご自宅にいらっしゃるわけです。本人がいくらいいよと言っても、クリニックの連絡の窓口がその方になってしまうのは、やっぱり組織としてまずいです。

あなたが窓口になってくださいって言われること、お世辞でも言われた時に、喜びを感じるようになってしまっている人ってなぜかいるんです。

窓口に指名されたり、あなたは事務員としていいねと、お客さんあるいはお客さんの紹介者から言われた時に、それ自体に喜びを感じてしまう人。

それから、そのAという施設はいつも私に連絡をよこしてくる。そのクリニックに対する信頼よりも、私という個人を信頼してるから私に連絡してくる、ということを、クリニックの中で、気分が大きくなるとそういうことを吹聴したりもするようになってしまいます。

ですから、こう言ったことが起こると、いわゆるマウンティングというか、もしかすると他の職員Cさんよりも、事務員B私の方が職員として優秀なんだっていうことを、院長先生とか周りの職員に対してアピールしたいのかもしれないのですが、とにかく指示命令系統、あるいは外部との連絡系統が乱れるという点で、こうなってしまうと非常にまずいわけなんです。

対策としては、やはりその情報が、Aという施設とのやり取りは私を介してじゃないとできない、みたいな情報が属人化されそうになったら、その時点で止めてしまわないといけないし、もし営業をやらせていて、自分が窓口になってくること、顧客から自分という個人が頼られることに喜びを感じ始めてるなこの人は。という時点で、組織として仕事を変える必要があると思います。

その情報の属人化を未然に防ぐ、という意味で、情報業務の割り当てを速やかに、こういった人に関しては仕事としては向いてるのかもしれないんだけれども、やはり連絡系統を乱すという観点で非常に重大な問題ですので、早めに業務の割り当てを変えてしまうというのが、ひとつの手であると思います。

もう一つは、やりがいをどこに感じるかという点で、例えばお給料が低すぎて、お客さんから褒められることだけがその人の喜びになってしまってて、ある意味の拘禁症状と言えるのかもしれないんですけども、それしか喜びがない状態だと、そこにどんどんコミットしていってしまいますので、例えば給与面で、何か営業での成績を上げたのであれば、給与としてボーナスとかの面で、お客さんから頼られるお世辞を言われるということ以外に報酬性を感じてもらうような仕組みをクリニックとして用意していくというのが、もう一つの手かなと思います。

今日は、外部からクリニックへの連絡系統が乱れる一つの原因として、営業職の方が、顧客から自分個人が頼られることに喜びを感じてしまうことがあって、それが原因になってるということについてお話をしました。そしてその対策についても話をしました。

小さいクリニックですとなかなかマネジメントに、院長先生も目が届かないかもしれませんし、事務長さんもマネジメントするのが結構大変かもしれませんけれども、特にクリニックが大きくなっていくと、こういった問題はかなり運営に悪影響を与えたりしますので、早めの対応することを勧めしたいと思います。

本日は以上です。