難しく考えない!!在宅医療は分散型介護医療院

在宅クリニックを立ち上げよう、あるいはクリニック内に在宅部門を立ち上げよう、という先生方の中に、「在宅医療で提供するサービスのイメージが沸かない」と悩まれる方がいらっしゃいます。今回は主に、そんな先生方に向けた動画です。

新しく在宅クリニックで働こうとされている医師、看護師、事務職員の方々にもお役に立てれば幸いです。

今後とも在宅チャンネルをよろしくお願いします。

以下、書き起こしです。

こんにちは。

今回は、「在宅医療は分散型の介護医療院である」というタイトルでお話をしたいと思います。


先生方が開業される際、非常に難しく考えてしまい二の足を踏んでしまうことも多いというお話を聞いてます。

例えば開業される先生方や初めて在宅で勤める看護師さん、それから立ち上げに関わる事務員さんは、みなさん医療の現場で働かれたことが多少なりともあると思います。

在宅クリニックを運営する時には是非、病院でやっていたことを思い出して病院で提供していたサービスを患者さんに届けるということを念頭に、サービスを組み立てて行かれたらスムーズに事が運ぶのではないかと思いますので簡単に説明をしたいと思います。

簡単に言ってしまうと在宅クリニックというのは、サイバースペースですとか患者さんのお家という不動産を使って分散型の慢性期病床、分散型の介護医療院を作るといったビジネスになります。

慢性期病院の何が、在宅クリニックの何に相当するのかということをこちらの動画で簡単に説明をしていきたいと思います。

まず慢性期病院の病床に相当するのが、在宅クリニックにおける患者さんのお家のベッドです。患者さんのお家の部屋というスペースを使わせていただくことになりますが、ベッドが無い場合は介護保険を使ってベッド入れてもらい、そこが病床として運用できるようなスペースになっていくということです。

次に慢性期病院におけるナースコールは、在宅クリニックの何に相当するかと言いますと、患者さんが持っている電話あるいはスマホから看護師にかかってくるホットラインです。ただ少し距離が離れているというだけです。

それから次にお薬ですが、慢性期病院では院内処方で毎週お薬を出していると思います。これに関して在宅医療では院外処方になってしまいますが、歩ける方あるいは近くに薬局があるよという方は取りに行っていただいていいですし、薬局が近くにない方でしたら訪問薬剤指導という形で、月々数百円払うと薬剤師さんが家までお薬を持ってきてくれて、そこで内服の仕方の指導までしてくれるというサービスがありますので、患者さんに是非こういったサービスをおすすめされるとよろしいかと思います。

次はカルテです。慢性期病院でほとんどの所が未だに紙カルテのところが多いんじゃないかと思います。在宅医療では全てがwebの電子カルテかというと、実はそういうこともなく、紙カルテでもwebカルテでもきちんと診療録として運用できています。

どちらの形式でも成功してるクリニックがありますので、在宅医療においてはどちらが良いということはなく、患者数等にもよりますが、そのクリニックの事情に合わせて適切なものを選択することが大事ということになってきます。

ただし人数が多すぎると、(慢性期病院程の人数を診ていると)紙カルテの保存のスペースなどの問題もありますので、ちょっとスペース的に足りなくなるかなというふうに思います。

それから在宅医療で注意すべき点は、出先で患者さんから電話を受けた際、その電話をかけてきた患者さんの情報をすぐに知りたいということがあれば、やはりwebに軍配がありますし、紙で運用するのであれば電話がかかってきそうな患者さんについては常にカルテを持ち歩いたり、情報へのアクセスに関してきちんとした運用をしていく必要があるだろうと思います。

そして最後に、ナースステーションや当直医の当直室に関してです。慢性期病院における当直室は、在宅医療で何に相当するかと言いますと、クリニックの中にあるケースもありますし、駅近の別のアパートを借りてるケースもありますが、患者さんの家からは当然離れたところに当直室があり、ナースステーションもナースの詰所がナースステーションの役割を果たしています。

慢性期病院ではナースや医師が、患者さんのところに自分の部屋から歩いて数分かけていくのに対し、在宅医療では詰所から車を使って患者さんの家に向かうということになります。

在宅医療で急を要するようなケースに関しては、救急車を呼んでいただくことがほとんどですので、実質的には車を使って割と早めに患者さんのお家に伺うことができれば、大きな問題は起きないですし、それ以上のことを求められることはないということになります。

今回は、在宅医療はそんなに難しいことを考えなくても病院のアナロジーでサービスを展開していけばいいんだよということをお伝えするためにこの動画を撮影しました。 何かしら参考になれば幸いです。